走り出す季節

何者でもないあの日の僕よ
逃げられないあの夜の君よ
叶わなかったたくさんの夢を
握りしめたまま進んでいくんだよ


思えばあれから一瞬だった 僕らはまさしく無敵になった
日の当たらないこの街にだって 進める未来があるって知った

何を話したかはもう忘れた やたらと笑ってたこと以外は
理屈も形もないそのままの 三度目の夏に何をしようか

どんな未来も受け入れていくよ 恋も夢も追い越していこう
それなりの風を受け どこかしらに進むんだ
怖くはないよ 不思議だね

走り出す季節 今日と同じような
明日がくることを もう願っていないんだ
駆け抜けた先に 夏が終わる今日に
沈むサンセット 多分ずっと忘れないな


まだ始まってもいないくせに ネガティブなこと言い出してみたり
ゆっくり進む二人乗りは たまたま昔の映画に似てた

君はなにか企んでる顔 そそのかされたり流されたり
生まれる前のヒット曲にある 「風あざみ」の意味調べてみたり

からっぽの時間に立ち止まったから ここにいる意味も分かりかけてきたよ
別々に行かなくちゃ ここではないどこかへ
何も言わないよ じゃあ行くね

走り出す季節 悟られないように
流れる涙より 速く走っていけるかな
振り向かないまま 今日が終わるように
降りるカーテンの向こうに飛び込むんだ


言葉よ風になれ 今日と同じような
明日がくることを もう願っていないんだ
諦めた道と 選んできた今日に
沈むサンセット もう見られなくても


走り出す季節 君も同じように
押し寄せる不安に もがいたりしたのかな
どこに行ったって この胸の奥に
光るサンセット いつまでも忘れないよ

作詞:ヒゲビシャス
作曲:吾郷冬樹

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